「食育」のことばは、2005年6月の「食育基本法」から、
社会関心が高まってきました。
健全な食生活、食文化の継承、健康の確保が図れるよう、
食について考える習慣、食に関する知識、食を選択する判断力、
人間にとって最も基本的で重要な「食」を正しく学ぶことが「食育」です。
現在、暖炉や燃焼式のストーブがなくなり、電気の供給によってろうそくの炎で
明かりをとるようなこともなくなり、私たちの生活の中から、炎は失われつつあります。
特に、オール電化などで、電気調理器具が増えていくと、
炎を間近に見ることなく育ってしまう子供たちがどんどん増え、
火力の調整や炎の特性、正しく火をコントロールする機会が失われつつあります。
食育の一つとして注目されているのが子供の料理です。
子供に料理を教える目的のひとつは、「包丁の使い方・火の扱い」を学ぶことです。
火が危険であることも含め、生活を支える炎を子供たちに伝え、
料理を通して火を使うことの重要性を知ること、そして炎を見ながら
火力を調節し、おいしい料理を作り上げていくことは家庭でできる
もっとも簡単な食育のひとつです。
新鮮な肉や野菜が、炎によっておいしく変化してく様を、味わってみてはいかがでしょう。